恩送り――ときには、人に仕事をゆずってみる

 

経験が浅いライターは、仕事があふれるほどくることはないと思いますが、中堅やベテランになると、ネットワークも広がるので、執筆やコーディネートの仕事がいくつか重なったり、この国でこのテーマについて書ける人を探していますという依頼が入ったりします。

 

私は、どうしても自分でできないときは、信頼できる知り合いのライターたちにその仕事をゆずるようにしています。よいライターやコーディネーターが見つかって依頼主に喜んでもらえたら嬉しいからです。

 

知り合いのライターたちも喜んでくれるので、嬉しいです。

 

私自身は執筆のチャンスと収入のチャンスを手放すわけですが、「恩送り」だと思っています。

 

以前、仕事を譲ってくれたライターに「恩返し」するのではなく、別のライターに恩を送ったほうが、恩が循環する輪が大きくなるので「恩送り」のほうが少しよいと感じます。「恩返し」も、もちろんよいですが。

 

自分への執筆のチャンスは、また訪れると信じています。