「聞くは一時(いっとき)の恥、聞かぬは一生の恥」という言葉を座右の銘にしているわけではないのですが、ジャーナリスト・ライターの仕事をしていると、いつも思い起さずにはいられません。
意味は文字通りで、「知らないことがあって、それについて人に聞いたときはで少し恥ずかしいけれど、もし聞かずに過ごしたら、ずっとわからないままで、その方がもっと恥ずかしい」です。
よく知っているテーマや分野についてでも、そうでなくても、記事にする対象(企業や人)について、何かしらの疑問が出てきますが、「こんなことを聞いたら変に思われるかもしれない」と感じたとしても、私は尋ねるようにしています。
自分でわかっていなければ、内容が濃い良い記事を書くことはできません。
この言葉、実は、子どものころに父にしばしば言われていました。
フレッシュネスバーガー社長の栗原幹雄さんは、ご著書でこの言葉にふれて、人に聞くことが「仕事を早く覚え、仕事が数倍楽しくなる方法だ」と書いていらっしゃいます。
聞いてみて、教えてもらえなかったり反応がなかったら、それはよしとして、取材力の向上にはどんどん聞くことは大切です。